靴修理の代表格、オールソール交換。
「オールソール交換っていくら掛かるの?」
「オールソール交換のタイミングが知りたい」
「オールソールする頻度はどれくらいが適正なの?」
こういった疑問はないだろうか?
オールソール交換をすべきタイミングは、適正に見極める方法がある。これを知らないと、まだ使えるソールを無駄にしてしまったり、靴の寿命を縮めてしまう。また価格も店舗や素材によって多少は違うが、きちんと相場が存在する。
この記事を読み終える頃には
・オールソール交換の相場
・オールソール交換すべきタイミング
・オールソールの適正な頻度
が明確に理解できる。それではいってみよう。
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目次
オールソール交換とは?
オールソール交換はすり減った靴底をまるごと取り替える修理だ。
すり減った靴底を剥がし、新しい靴底に交換する。
オールソール交換ができる靴
この修理をするためには、「修理することを前提に作られた靴」である必要がある。具体的には「グッドイヤーウェルト製法」「マッケイ製法」と呼ばれる、靴底を「縫う」方法で仕立てられた靴だ。
量販店で投げ売りされているような廉価な靴は靴底を接着する「セメント製法」など、簡素な作りになっていることが多い。この製法は基本的にオールソールができない。
オールソールの価格は1万円〜が相場
オールソール交換の相場は使用する素材や仕様(ダブルソールなど)によっても変動するが、1万円〜1.5万円以上であることがほとんどだ。
底材により価格は変動する
底材にも高級なものから安価なものまで存在する。主な相場は以下の通りなので、目安にするといいだろう。
底材 | 価格 | |
---|---|---|
レザーソール | 一般的なレザーソール | 1.3万円〜 |
高級レザーソール(レンデンバッハ、ベイカーなど) | 2.2万円〜 | |
ラバーソール | ダイナイトソール | 1.5万円〜 |
リッジウェイソール | 1.5万円〜 | |
コマンドソール | 1.5万円〜 | |
ビブラムソール | 1.2万円〜 |
レザーソール
価格の変動幅が一番大きい底材だ。一般的にはイタリア製の底材を使う業者が多く、1.3万円〜が相場だ。
ドイツ製レンデンバッハやイギリス製ベイカーは2.2万円〜と高くなるが、履き心地や耐久性に優れる。こういった高級底材は牛の背部革(ベンズ)を約1年かけて天然の鞣し液に漬け込む製法で作られている。革は繊維でできているため、長期間かけて鞣すことで繊維が詰まり、摩耗に強くなるのだ。
ラバーソール
有名な底材銘柄が決まっていることが多いので、価格差が生じにくい。有名なのは春ボロラバー社製「ダイナイト」やビブラム社のものだろう。また、カジュアル系の靴では「リッジウェイ」や「コマンドソール」も人気がある。
仕様により価格は変動する
こちらは追加オプション。追加するごとに数千円ほど加算される。
底材と靴本体の間に「ミッドソール」とよばれる革製の板をはさみ、底に厚みを出す「ダブルソール」といった仕様も人気だ。
オールソールのタイミング
靴底がどれだけすり減ったらオールソール交換をすべきなのだろうか。
実は、「交換すべきタイミング」が存在する。
穴が開くまで履かないほうがいい

このように穴が開く前にソール交換をしよう。もし穴が空いてしまったら、即刻使用を中止すること。
底材は限界まで使えばいいというものではない。
靴底に穴が開くと、靴の内部にまでダメージを与えてしまうからだ。
地面からの衝撃を受け止めるのは靴底の役目だ。しかし穴が空いてしまうと、本来地面と接するべきではない部分が接地し、すり減ったり変形してしまう。
特に靴の中底のような「交換できないパーツ」にダメージを与えるのは最悪だ。靴底に穴の空いた状態で使い続けた場合、穴の位置にあわせて中底が変形することがある。こうなるとその靴は終わりである。
ここで明確になったのはオールソール交換は「穴が開く前」に行うべきということだ。
レザーソールであれば、「押してへこむ」とき
レザーソール(革底)の場合、靴底の中央部を親指で押してみよう。「へこむ」感触があれば交換のタイミングだ。
ラバーソールであれば、「突起がなくなった」とき
ラバーソールには突起がついている場合がほとんどだ。ダイナイトであれば点状のパターン、リッジウェイであれば線状のパターン・・・といった具合だ。
この突起が擦れてなくなったときが、ラバーソールの交換タイミングだ。
ソールが剥がれたとき
靴底を接着する「セメント製法」にありがちなのがこのパターンだ。
セメント製法は基本的にソール交換ができないが、内装が革でできているなど、造りがしっかりしている場合はマッケイ製法に変更という形でオールソール交換が可能だ。修理店に持ち込んで相談してみよう。
オールソールする頻度は2〜3年に1回程度【ただし、明確な基準はない】
オールソールの頻度は靴の使用頻度やお手入れの状況に左右される。
しかし、普段仕事などで週2〜3回程度使用した場合、頻度的には2〜3年に1度程度になるはずだ。
ソールの寿命を縮めてしまう使い方
毎年あるいは半年に1回オールソールをしなければならないのであれば、使い方を見直したほうがいいだろう。特に、以下の使い方をしている人は要注意だ。
革底の靴をを雨の日に履く
革底の靴を雨の日に使うと、靴底の寿命を縮める。革は水分を含むと柔らかくなり、摩擦に弱くなってしまうからだ。
また、雨に降られて乾かした後、靴底のお手入れをしないと余計に削れやすくなる。乾燥時に油分が抜けきってしまうため、革がカサカサの状態になるからだ。こうなると余計に削れやすくなるばかりか、滑りやすくなってしまう。
雨に振られたときはもちろんだが、月1程度でソールモイスチャライザーを使ってお手入れをしよう。
毎日同じ革靴を履く
靴自体の寿命を縮めるばかりか、足臭や水虫の原因になるので絶対にやめよう。
単純に靴の使用回数が多くなるので、そのぶん靴底の削れも早くなる。それに加えて靴全体の劣化スピードは圧倒的に早くなるため、どのみち1年も持たないだろう。
革靴は最低3足揃え、1日使ったら2日ほど休ませることを徹底しよう。
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