雨の日に革靴はだめなのか?おすすめの靴とは

「雨の日に革靴を履くと、靴がダメになるよ」

 

みなさんは、こんな思い込みはないでしょうか?あるいは、会社の上司、奥さん、恋人から教えられたという方もいらっしゃるかもしれません。

あるいは、土砂降りの日に外回りで歩き回った結果、靴の中に水が侵入、結果カビさせてしまったという経験をお持ちかもしれません。

 

「ほら、やっぱり革靴は雨の日に履けないじゃん」

 

ちょっと待ってください。

 

革靴は、選び方やお手入れに気をつければ

 

・雨の日でも靴下を濡らさない

 

・きれいな状態で長く履ける

 

と聞いたらどうでしょう?

 

実際、私は梅雨でも雪でも革靴をガンガン履いていますし、なんなら雨の日に限って革靴を履いています。

 

ただし、どんな革靴でも雨に強いかというと、そうではありません。雨の日に履くとだめになってしまう靴も当然あります。しかしきちんと選べば、とても雨に「強い」のです。

 

「雨の日に革靴はダメ」と言われる理由

 

「革靴は雨の日に履けない」と言われる理由には主に2つあるのではないかと思います。

 

それは

 

①雨水の侵入

②靴の劣化

③滑りやすさ

 

の3点ではないでしょうか。順番に解説します。

 

雨水の侵入

 

一般的な革靴は他の靴に比べて、水が侵入しやすい傾向にあります。

革靴は大きく分けて、アッパー(革の部分)とソール(靴底)の2パーツから成り立っていますが、これらの隙間から水が侵入してしまうのです。

また、意外と見落としがちなのが履き口からの浸水です。ブーツではない短靴の場合、水溜りや歩行時に生じる水しぶきなどが靴下を濡らし、足全体に浸透してしまいます。

 

靴の劣化

革を良い状態で維持するためには「油分」を革の内部に保っておくことが必要です。

 

ところが、濡れたあとに乾燥させると、水分とともに油分まで抜けてしまいます。こうなると革はカラカラになって柔軟性を失い、靴の屈曲する部分からひび割れてしまうのです。

 

滑りやすさ

一般的な革靴のソール。

お手持ちの革靴の靴底を見てください。凹凸が少なく、つるっとした見た目ではないでしょうか?また厚みが少なく、スマートな印象ではないでしょうか。場合によっては、靴底までレザー素材の靴をお持ちかもしれません。

こうした靴はまず雨には不向きです。特に駅の構内などのタイル貼りの路面では、滑って転んでしまうリスクがあります。

 

筆者も愛用!雨の日に強い「クレマン」

理由は後ほど詳しく解説します。筆者はこの靴を数年間使っていますがどうでしょう。「雨の日に履くとだめになる・・・」とは無縁の、とてもきれいな状態を保っていると思いませんか?もちろん、最低限のお手入れはしていますが、数ヶ月に1回しかしていません。

 

しかも、都内住みで梅雨も何度か経験しましたが、浸水したことはほぼありません。

 

2万円強と少し高いかもしれませんが、雨の日に安心できるというメリットは計り知れません。

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クレマンがオススメな理由

 

クレマンがおすすめなのは、

 

・セメンテッド製法

 

・厚みのあるラバーソール

 

この2つを「両方」備えた靴だからです。

 

といっても革靴に興味のない方は、言葉の意味がわからないかもしれません。順番に解説していきましょう。

 

セメンテッド製法

 

革靴のアッパー(皮の部分)と靴底を接着剤で固定する製法です。市場に流通するほとんどの靴はこの製法なのですが、耐水性のある接着剤をつかうため、水の侵入経路を絶つことができます。

 

ラバーソール

クレマンの靴底。

ラバーソールとはゴム製の底のこと。グレードの高い靴は靴底まで革でできている場合もありますが、雨の日に使うなら迷わず ゴム製です。

 

ただし、ゴムであればなんでもいいというわけではありません。

 

ポイントは

 

・凸凹がしっかりと、深く刻まれている

・底材の高さがある

・底材に多少の柔らかさがある

 

この3点です。凸凹があることで濡れた路面での排水性が高くなり、滑りづらくなります。

 

また、底材の高さには特にこだわりましょう。足と地面の距離が稼げるため、革の部分まで浸水するリスクを抑えることができます。履き口からの浸水も防ぐことができます。

 

底材の柔らかさも見ておくといいでしょう。ゴム製でも硬い材質だと、滑りやすくなります。

 

レザーは数ヶ月に1度、お手入れすればOK

しかしこのクレマン、レザーの部分は特に防水対策がされているわけでもない、ただの本革です。もちろん2万円以上する靴ですから、本革の中でもとても丈夫な素材が使われています。

しかし、いくら丈夫でも普通のレザーの靴を雨の日に履くのは不安・・という方もいらっしゃるでしょう。

しかし心配はいりません。じつは、普通のレザーこそ、雨の日に強いのです。

防水加工のされた革の多くは、レザーの上にビニールやアクリルなどのコーティングがされています。これは、1年もすれば確実にひび割れてきます。みすぼらしくなるだけでなく、割れ目から雨水が侵入してしまいます。

しかし普通のレザーであればその心配はいりません。ただし、雨の日に履くなら数ヶ月に一度でいいので、「ひと手間」加えてあげましょう。

 

それは、「油分補給」です。

 

普通のレザーをなんの手入れもせず雨の日に使い続けると、革の油分がどんどん抜けていき、最後はひび割れてしまいます。しかし、定期的に油分補給をすれば革をいい状態に保つことができますし、油分は水を弾く特性がありますので、お手入れのたびに油分が馴染んで雨に強い靴に仕上がっていきます。

 

防水スプレーはどうなの?

 

他のサイトを見ると「防水スプレーをかけましょう!」という記事を見かけます。

 

これについては、なくてもよくね?って思います。一時期防水スプレーを多用していた時期がありますが、あまり違いを感じたことはありません。

基本的にこの防水スプレー、レザーとあまり相性がよくありません。スプレーが行き届かない部分から濡れますし、レザーの表面が曇ったような仕上がりになって美しくありません。

 

それよりも、数ヶ月に1度お手入れをしてあげることをおすすめします。レザーにオイルを含ませることで水を弾いてくれますので、雨の日でも安心して使い続けられます。

 

雨の日の靴はラバーソールの革靴をお手入れしながら使うべし

 

これが、筆者の結論です。

 

「革靴は雨の日に履けない」という考えは誤解です。

正しい選び方とお手入れをすれば、雨の日でも革靴を履くことができます。

 

革靴が雨に弱いと言われる理由は、雨水の浸透、靴の劣化、滑りやすさの3つです。

 

しかし、適切な革靴を選ぶと、雨水の侵入を防ぎ、革の劣化を抑えることができます。例えば、セメンテッド製法の革靴や厚みのあるラバーソールを持つ靴は雨に強いです。

 

また、定期的なお手入れで革の油分を補給することも大切です。防水スプレーに頼るよりも、定期的なオイルの使用が効果的です。革靴を選び、お手入れを適切に行えば、雨の日でも安心して履くことができます。

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